報道関係者様 各位
2002年7月30日
T-Engineフォーラム
ユビキタスコンピューティング環境を実現する中核機器を開発するための、新しいオープン開発プラットフォーム「T-Engine(ティーエンジン)」の規格推進団体「T-Engineフォーラム」は6月24日に結成されました。
T-Engineフォーラム結成時、国内海外の企業22社の参加からスタートし、わずか発足1カ月で会員は37社となりました。これは、ユビキタス・コンピューティングに対する重要性や、T-Engineオープン開発プラットフォームによる開発効率改善への期待が大きいことを物語っています。
T-Engineは、携帯電話や家電機器のように産業的に重要な機器組込み用コンピュータのソフトウェア開発を飛躍的に効率良く行えることに主眼においています。従来この分野のソフトウェア開発は、一品一品の個別開発となり、類似した機能を何度もそれぞれの機器向けに開発していました。一方求められる機能はますます増え、短期間で新しい製品を開発する必要に迫られています。
T-Engineプロジェクトでは、この問題を解決するため
・ミドルウェアを流通させる
・100年ソフトの実現
をキーワードとしてハードウェア開発プラットフォームおよびリアルタイム・オペレーティングシステムの規格化を行い、ミドルウェア(オペレーティングシステムと応用ソフトウェアの中間に位置するソフトウェア部品群)を流通可能にするガイドラインを提供します。
これに従って蓄積されたミドルウェアは、T-Engine規格のハードウェアであればCPUの種類が異なっても、コンパイルしなおすだけで、どのハードウェアでも稼動できるだけでなく、同一CPUの間ではバイナリで流通も可能になります。
T-Engineフォーラムでは、このような規格化だけではなく、ミドルウェアの登録、データベース管理を行います。これにより機器開発者が必要とするミドルウェアを即座に見つけ、製品開発に活用できます。
T-Engineフォーラムにおいては、ハードウェアについても共通化を推進しており、T-Engineバーチャル・カンパニー構想として、T-Engineフォーラム企業間における部品共通化を推進し、リスク分散とコスト低減を推進して参ります。
ハードウェアからソフトウェアに至る部品を共用する仕組みをT-Engineフォーラムでは「T-Engineバーチャルカンパニー」と呼び、高品質で高度な生産技術を低コストでしかもリスク分散しながら提供できる優れた方式であると考えております。
ユビキタスコンピューティング環境においては、あらゆるところにコンピュータが内蔵され、それらがネットワークで交信を行い、私たちの生活を便利に快適にするようになります。一方で、多数の情報がネットワークを行き交うため、情報セキュリティが非常に強固であることが必須です。
T-Engineでは、eTRON(イートロン)セキュリティアーテクチャに基づき、それぞれのT-EngineハードウェアにeTRONチップと呼ぶ特殊な暗号チップを搭載します。eTRONチップを経由して通信を行うことにより、インターネットや無線通信など、セキュリティに対して脆弱なネットワークを利用したとしても、強固なセキュリティ通信が行えるようになっています。またこれによって、T-Engine応用製品では、ユビキタスコンピューティングで扱われる電子チケットや電子コンテンツなどの価値情報や権利情報も安全に取り扱うことができるようになります。
来る8月8日より、最初のT-Engineプロダクトである、日立製SHシリーズマイクロプロセッサを搭載した標準T-Engineボードおよび開発環境「T-Engine/SH7727開発キット」をパーソナルメディア株式会社より145,000円(税別)で発売いたします。
SH7727(SH3-DSP)プロセッサを搭載したT-Engine仕様のCPUボード、LCDボード、デバッグボードからなる日立製のハードウェア、パーソナルメディア製のT-Monitor、T-KernelリアルタイムOS、基本的なミドルウェアおよびデバイスドライバ、GNU開発環境、各種説明書がこの開発キットには含まれています。
145,000円という価格はこの種の組込み機器用開発キットとしては、画期的な低価格です
本日の発表では、日立製作所製のT-Engineハードウェアに引き続きリリースが予定されている三菱電機(CPUはM32R)、日本電気(CPUはMIPS)、横河ディジタルコンピュータ(CPUはARM)各社のハードウェアや、T-Kernel仕様に基づくパーソナルメディア製リアルタイムオペレーティングシステム、イーソル、横河ディジタルコンピュータのT-Engie用開発環境およびアプリックス、KDDIにより提供予定のT-Engine用Javaやミドルウェアについての概説を行います。詳しくは別紙資料をご参照くださいますようお願いいたします。
別紙資料PDFファイル(メーカー別)